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“ラストハイバリー”はなぜ臙脂?アーセナル、2005/06シーズンホームユニフォームを深堀り!

アーセナル2005-06シーズンホームユニフォーム

イングランド・プレミアリーグの名門、アーセナル
そんなアーセナルのユニフォーム史上一番人気と言っても過言ではないのが、2005/06シーズンのホームユニフォームアーセナル2005-06シーズンホームユニフォーム普段の赤・白のユニフォームとは一味違い、臙脂(えんじ)色を採用。

なぜ、ホームカラーとは異なるユニフォームを着用したのでしょうか。アーセナル2004-05シーズンホームユニフォーム

その理由は2006年まで93年間使用し、このシーズン限りでお別れをしたハイバリー・スタジアム(正式名称:アーセナル・スタジアム)に理由があります。

2005/06シーズンはハイバリーとのラストシーズンを記念し、由緒ある創設時のユニフォームを再現することになったのです。

アーセナルの創設は1886年。
ロンドンのウーリッチ地区にあった兵器工場に勤務する労働者によって創設。
当時は「ダイアル・スクエア」という名前で結成され、しばらくして「ロイヤル・アーセナル」、プロ化とともに「ウーリッジ・アーセナル」と数年ごとに名称変更を繰り返していました。

 

1886年の創設時、クラブ創設期で予算が少なく自前ユニフォームの用意に手が回りませんでした。
その問題を解決したのは当時所属していたフレッド・ビアズリー氏とモリス・ベイツ氏。
その2名は以前、ノッティンガム・フォレストに所属していました。
ユニフォームを準備できなかったチームを援助してほしいと古巣であるノッティンガム・フォレストに依頼。

その依頼に答えたノッティンガム・フォレストが臙脂(えんじ)色のユニフォームをプレゼント
1933年までそのカラーのユニフォームを着用していました

1913年にはハイバリー・スタジアムに本拠地を移転。
1914年に名称から「ウーリッジ」が外され、現在の名称となりました。

改めて2005/06シーズンのユニフォームを見返すと、1913年当時のユニフォームにならい臙脂(えんじ)色が採用されています!

ヴィンス君
ヴィンス君
この臙脂色は1913年のハイバリー・スタジアムの利用が始まった創設期のユニフォームから採用されているんですね☆

エンブレムの周りと背面下部には「HIGHBURY」「1913-2006」の刺繍が施され、
胸スポンサー・マーキングにはゴールドが使用されています。

2006年5月7日、リーグ最終節のアーセナルvsウィガン・アスレティックがハイバリー・スタジアムの最後の試合となりました。
ティエリ・アンリ氏はこの試合でハットトリックを達成し、3点目のゴールパフォーマンスではピッチにお別れのキスをする粋な瞬間もありました。

ヴィンス君
ヴィンス君
すべてのユニフォームの中でも屈指の人気を誇るこのユニフォーム。そのルーツを深堀りしてみました。
もしこの「ラストハイバリー」をお持ちなら、創設期のアーセナルに思いを馳せてみるのも良いかもしれません!