スペインの北部にあるバスク州・ビスカヤ県ビルバオに本拠地を置くアスレティック・ビルバオ。1912年以来、外国人選手の加入を一切せず「バスク人」のみで構成するというクラブ方針と、レアル・マドリード、バルセロナと並び1度も2部降格を経験したことのない名門クラブとして知られています。
また、アトレティコ・マドリードはアスレティック・ビルバオが首都マドリードに設置した姉妹チームがチームの前身でした。そんなアスレティック・ビルバオとアトレティコ・マドリードのユニフォーム、共通点は赤白のストライプのユニフォームです。(2016/17 アスレティック・ビルバオ(ホーム))
(2019/20 アトレティコ・マドリード(ホーム))
とても似てますよね?
いつ、両チームが赤白の組み合わせになったかというと、1910年のことでした。
それまでアスレティック・ビルバオは白一色やイングランドのブラックバーンのような青と白のユニフォームを着用していました。
きっかけは1909年、ロンドンでクリスマスを過ごしていたフアン・エロルドゥイ氏というビルバオ出身の学生がアスレティック・ビルバオのクラブから25枚の新しいシャツを買ってくるように依頼されたことでした。
思うようなシャツが見つからず、ロンドンから帰りの便が出るサウサンプトンの街で船を待っていました。
サウサンプトンの街にはサウサンプトンFCというサッカークラブがあり、赤と白のユニフォームを着用していました。
フアン・エロルドゥイ氏はビルバオと同じく労働者の街であるサウサンプトンとビルバオに調和を感じ、50枚の赤白のシャツを購入。
ビルバオに持ち帰ると25枚を自分たちのユニフォームにし、残りの25枚を姉妹クラブの関係にあったアトレティコ・マドリードに送ったのです。
そうして両クラブの“赤×白ストライプ”が誕生しました。
そこから現代まで姉妹クラブという関係性は打ち切られていますが、両チームは赤白のユニフォームを着用し続けています。