選手ヒストリー

中田英寿から冨安健洋まで。セリエA、日本人ダービーの歴史を回顧!

サンプドリア vs ボローニャ

都市を二分するダービーではなく、優勝争いを演じているわけでもないサンプドリア vs ボローニャ。
どちらもプロビンチャの雄とされる古豪で、知名度もあり楽しみな対戦カードですが、我々日本人ほどこの対戦に注目しているサッカーファンはいないのではないでしょうか。

2020年11月22日(日)に行なわれるサンプドリア vs ボローニャは、それぞれ吉田麻也冨安健洋の日本代表戦士が所属しています。
日本人ダービーという呼び名が正しいか否かは置いておき、日本人所属クラブ同士の対戦で両者ともスタメン出場が有力視されています!

 

歴史を振り返れば、イタリアにおける日本人所属クラブ同士の対戦の始まりは、1999年の中田英寿(ペルージャ) vs 名波浩(ヴェネツィア)でした。バケツをひっくり返したような大雨の一戦で勝利したのはペルージャ。

移籍2年目で、すでにチームの中心として活躍する中田と、夏にジュビロから加入間もない名波とではチーム内での立場も大きく異なりました。

ちなみに、イタリアの現地紙ガゼッタ・デル・スポルトが「デルビー・デル・ジャポネ」と掲載。

これがきっかけで、直訳した日本人ダービーという言葉が一気に広まりました。
日本人ダービーは、イタリア現地で生み出された言葉だったのです。

次に注目の日本人ダービーといえば、こちら↓2002年中田英寿(パルマ)vs 中村俊輔(レッジーナ)の対戦。

“中中コンビ”として日本代表の司令塔に君臨した両エース。

どちらも10番というのが絵になりますよね。

ペルージャ、ASローマ、そしてパルマと渡り歩いた中田は貫録十分。動きが制限されるサイドでのプレーながら、アドリアーノ、ムトゥとのトライアングルは「トリアイナ(三叉の槍)」と称されました。

一方、中村も加入したばかりと思えないほどの全権を与えられチームを掌握。特にプレースキックはほぼ全て彼の左足から放たれました。

第13節に行われたこの日本人ダービーの結果は、2-0でパルマの勝利。
名波に続き、中村もまた中田英寿という大きな壁に跳ね返された一戦となりました。

 

話をサンプドリア vs ボローニャに戻しますと、2003/04シーズンにも日本人ダービーが実現しています。

それがこちら↓鹿島アントラーズから加入した柳沢敦(サンプドリア)vs パルマから冬に加入した中田英寿(ボローニャ)。

柳沢はベンチ入りしたものの出場機会は訪れず、純粋な意味での日本人ダービーの実現とはなりませんでした。

あれから17年
サンプドリア vs ボローニャで再び実現すると予想される日本人ダービー。

舞台はイタリア北西部に位置する港湾都市ジェノバ。
ルイジ・フェラリスで相まみえる日本代表CBコンビの対戦がとても楽しみですね。

ヴィンス君
ヴィンス君
2019/20シーズンは、フル出場の冨安(ボローニャ)に軍配が上がり、吉田は後半29分に途中出場し日本人ダービーが成立しました!
今回の対戦はどのような結末になるのか注目ですね!