イタリアの至宝、ロベルト・バッジョがプロデビューを果たしたクラブとしても有名なヴィチェンツァ・カルチョ。
そのヴィチェンツァの1999/2000シーズンのアウェイモデルがコチラ。あれ!? このユニフォーム、どこかのチームに似ていませんか?
そうです。
1998/2000シーズンのマンチェスター・ユナイテッドのホームモデルにそっくりなんです。
というかほぼ同じです。
違うのはクラブエンブレムと胸のスポンサーのみで、あとは肩のラインや胸元にジップに至るまでほぼ同一デザインとなっています。サッカーユニフォームの世界では、このように同じテンプレートを違うクラブでも使い回すという手法は、特に90年代の終わりから2000年代半ばにかけてよく使われていました。
特に多かったのが2002/03シーズン前後で、この当時はクラブ、代表問わず1つのテンプレートを使い回した結果、金太郎飴の如く同じようなデザインのユニフォームで溢れていました。
▼2002年NIKEユニフォーム
この手法は賛否両論ありましたが、応援するチームのユニフォームに特別感が感じられないという意見も多く聞かれました。
それでも、写真を見てお分かりのように、各チーム毎に色や襟の形状などが少しづつ異なり、全く同じユニフォームという訳ではありませんでした。
また、今回ヴィチェンツァのユニフォームがマンチェスター・ユナイテッドのユニフォームと似ていると聞いて浦和レッズの2005年モデルを思い出した方も多いかもしれませんね。こちらは、胸スポンサーがどちらもVodafoneだったこともあり、当時も似ていると話題になりましたが、それでも浦和レッズのユニフォームには黒のパイピングが施されていたりと、僅かでも違いが見て取れます。
一方、1999/2000 ヴィチェンツァのアウェイモデルはどうかと言うと、こちらは細部にいたるまで全く同一のテンプレートを使用していました。
当時、セリエB(2部)のチームのアウェイ用モデルだからと、サプライヤーが手を抜いたのか、それともマンチェスター・ユナイテッドの強さにあやかって、同じユニフォームをヴィチェンツァが望んだのかは分かりませんが、1998/99シーズンにマンチェスター・ユナイテッドがトレブル(3冠)を達成した事で、このユニフォームのデザインは世界中に知れ渡る事となり、ヴィチェンツァのアウェイモデルも1部のコレクターの間で脚光を浴びる事となりました。