ブラジル代表のスター選手と言えば、ネイマールやカカ、ロナウジーニョ、リヴァウド、ロナウド、ロマーリオ、ジーコと時代をさかのぼって、オールドファンならガリンシャや《サッカーの神様》ペレの名前に行き当たるでしょう。
そんなペレが活躍した1950年~1970年代よりもっと前の、1930年代~1950年代に活躍したスター選手がレオニダス・ダ・シルバです。
そして、そのレオニダス・ダ・シルバの生誕100周年を記念して作られたのがこちらのユニフォーム。
ユニフォーム全体のカラーは白ではなく、1930年代を思わせるような黄色がかった生成り色で、クラブエンブレムも当時を思わせるフェルト地となっています。
さらに、首元にはレオニダスのニックネームであるブラック・ダイヤモンドと100anosの文字をデザイン化。
背番号も時代を考慮し、かすれたプリントとなっています。
ブラジルのリオデジャネイロ出身のレオニダスは、「黒いダイヤモンド」「ゴム人間」等と評され、あのバイシクルキックのパイオニアとも言われています(諸説あり)。
ブラジル代表では、1934年の第2回イタリア大会と1938年の第3回フランス大会の2つのワールドカップに出場し、1938年の第3回ワールドカップでは7得点を挙げ得点王に輝きました。
また、現役時代はヴァスコ・ダ・ガマや現在は本田圭佑選手が所属するボタフォゴ、そしてCRフラメンゴやサンパウロFCなどの名門チームを渡り歩きました。
選手としての実績はもちろんですが、彼を語る上で外せないのは、彼が黒人初のスター選手だったという事。
当時のブラジルでは、サッカーはヨーロッパからの移民である上流階級の白人のためのスポーツであり、黒人や混血児は除外される時代でした。
実際に1936年に加入したCRフラメンゴでは、彼がクラブ史上初の黒人選手となっています。
レオニダス・ダ・シルバが黒人のサッカー界の道を切り開かなければ、その後のガリンシャやペレの活躍はもちろんのこと、ブラジルのサッカー王国としての地位は無かったかもしれません。