トリビア

胸スポンサーに見慣れない《 Dubai 》の文字が・・・。2006/07アーセナル アウェイモデル。

確かにアーセナルのユニフォームなのですが、胸に見慣れない文字がプリントされているこちらの2006/07アウェイモデル。
何だかお分かりになりますか?

 

この2006/07シーズンの通常のアウェイモデルはこちら

胸のスポンサーはお馴染みの《 Fly Emirates 》が入っていますね。

それに対し、こちらのモデルには胸に《 Dubai 》の文字が・・・。
袖にはUEFAチャンピオンズリーグのパッチが付いていますので、チャンピオンズリーグ用だと推測することが出来ますね。

2006/07シーズンのUEFAチャンピオンズリーグのグループリーグで、前年のチャンピオンズリーグで準優勝だったアーセナルは、ドイツのハンブルガーSV、ポルトガルのFCポルト、ロシアのCSKAモスクワと共にグループGに入りました。

前年まで、イギリスの携帯電話会社であるO2とスポンサー契約を結んでいたアーセナルですが、2006/07シーズンよりアラブ首長国連邦のドバイを本拠とするFly Emirates(エミレーツ航空)とスポンサー契約を締結しました。

ところが、チャンピオンズリーグのグループGに同じFly Emiratesと契約していたドイツのハンブルガーSVがいたことで問題が発生。

実は当時のUEFAチャンピオンズリーグの規則では、両チームが同じ胸スポンサーのユニフォームを着用して試合をすることを禁止していたのです。

また、規則ではアウェイチームがスポンサー企業の製品を広告として胸に付けられることになっていましたが、ご存じの通りFly Emiratesは航空会社ですので、自社の製品というものはありません。

そこで、Fly Emiratesの本拠地であるドバイ自体をアピールしようと、胸に《 Dubai 》の文字を入れることを提案。
UEFAもこれを承認しました。

その時に着用されたのが、こちらのDubaiスポンサーモデルというわけです。
急遽作られたため、胸のDubaiの文字は通常のFly Emiratesのロゴを隠すように上からプリントされています。

ちなみに2006年9月13日に行われたこの試合は1-2でアウェイのアーセナルが勝利しました。

また、約2ヶ月後の11月21日にはアーセナルのホームで両チームが対戦。
その際はアウェイチームとなったハンブルガーSVが青いユニフォームの胸に「Dubai」とプリントし、試合で着用。

こちらもアーセナルが3-1で勝利しました。

ヴィンス君
ヴィンス君
ルールによって急遽作られたワンマッチ用スペシャルモデル☆
既存のスポンサーロゴの上から新しいスポンサーロゴを張っただけというチープさも、このモデルが生まれた経緯を物語っているようで◎ですね。