オランダ代表。
愛称はオレンジ軍団(オランイェ)。
過去、FIFAランキングで1位になったことのある8つの国のうちの1つ。
その8つの国とは、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ベルギー、そしてオランダ。
そんなオランダ代表が1988年以来の欧州選手権優勝を目指して戦ったユニフォームがこちらの1996年モデル。
▼1996年オランダ代表ホームモデル
1992年からキットサプライヤーを務めたlotto(ロット)社の3代目であり最終モデルです。
ホームユニフォームは、前面に印象的な透かしが。
これは、1994年ワールドカップのアイルランド戦でヴィム・ヨンクが得点を決めた際にできた喜びの輪です。
そして、アウェイユニフォームは白とオレンジのグラデーション柄がなんとも美しいデザイン。
▼1996年オランダ代表アウェイモデル
lottoロゴとエンブレムは共に糸で刺繍されていて、これは選手が着用するユニフォームと同じ作りです。
優勝候補と期待されて望んだ大会でしたが、結果はベスト8敗退。
決勝トーナメントでフランス相手に0-0からのPK戦で敗退となりました。
残念ながら、1988年以来の欧州選手権優勝とはなりませんでしたが、アヤックスをヨーロッパ王者へ導いた選手たちが中心となったメンバーは本当に豪華絢爛。
今振り返ってみても対戦相手からしたら“とても強そう”な陣容です。
ファン・デル・サール(アヤックス)
ダニー・ブリント(アヤックス)
クラレンス・セードルフ(サンプドリア)
フランク・デ・ブール(アヤックス)
ロナルド・デ・ブール(アヤックス)
エドガー・ダーヴィッツ(アヤックス)
パトリック・クライファート(アヤックス)
デニス・ベルカンプ(アーセナル)
アーロン・ヴィンター(ラツィオ)
フィリップ・コクー(PSVアイントフォーフェン)
監督はフース・ヒディング。
優勝してもおかしくないメンバーですよね!
そんななか、下馬評を覆し優勝したのはドイツ代表でした。大会MVPに輝いたマティアス・ザマー。
圧倒的な勝ち上がりというよりは、しぶとく粘り強く勝ち上がったイメージで、ドイツらしさが出た優勝という印象があります。
クリンスマン、メラー、ヘスラー、コーラーといったベテラン勢に、ショル、ツィーゲ、ビアホフという選手が融合し派手さはないものの、まとまりのあるチームでした。
そして、試合結果とは別に注目された点が一つ。
それは参加全16チームが両袖に付けたユーロパッチとフェアプレイパッチです。ワールドカップやユーロなど大きな国際大会で、統一されたパッチが初めてお目見えした大会でもありました。
今では当たり前となった大会ワッペンや大会パッチですが、その先駆けはこの1996年の欧州選手権からだったんですね。
理由は明らかになっていませんが、ホームを着る予定が急遽アウェイを着ることになったから?と仮説を立てて自分なりに楽しむのもユニフォームコレクションの面白いところかな、と思います。